稽古レポートNo.2

稽古外でも活発に意見が交わされ、エキサイティングな稽古が進んでいます。

今日の稽古を見学していて抱いた感想は、「袋に入った新しい粘土を取り出して、数個分の粘土を一塊にして、ヘラを使って柔らかい粘土の表面を削って形成していく」、そんなイメージでした。もっとうまいこと言いたいのですが、難しいですね。

 

演出の上田さんのお話はとても分かりやすく、いい表現だなと思いながら聞いています。頭で理解しても身体的に表現するのは難しい作業ですね。役作りはそれぞれなのだと見ていて伝わってきました。

 

(制作)


初回以降、ここ何回かは、全員ではなくて、何人かずつで稽古をしている。

 

今、取り組んでいるのは、立ち方、歩き方、話し方、などの、居方。

それを基本に、原作と自分と現代との接点を、並列的に意識してもらう作業をしている。

 

また、Facebookのメッセンジャーのグループトークで、出演者相互に、今回の原作やテーマに対しての意見交換などを行なっていることも、そういった作業と関係がある。

 

稽古の時間のなかで、前半は、そういったグループトークで出てきたテーマなどに、上田が関係ありそうだと思う実生活の問いを置き換えて、役者さんに聞いてみたり、似たようなニュアンスの実体験などを話してもらったり、世間話のようなことをしている。

 

この世間話は、とても重要なものだ。

また、上田は、そういった世間話が好きなので、いくらでも時間が過ぎてしまうので、気をつけないといけない。

 

作品を作っていると気付くのは、普段よりも自分がコミュニケーションに飢えていること、また世間に敏感になることだ。そして、今世の中を見渡して見れば、ごちゃごちゃしていて、息がつまることだらけ。しかし、この現代だからこそ、この上演は必要なんだと思うわけだし、稽古はこれからも続きます。

 

(演出:上田)